特殊健康診断について

特殊健康診断について

有機溶剤を取扱う作業などのある塗装業の場合、労働安全衛生法で、事業者が特殊健康診断を半年に1回は受けさせなければならないと、義務づけられています。

しかし、社会保険の項でも詳しく解説していますが、この義務は、雇用している従業員が対象となっています。
そのため、個人事業主や自営業の場合、作業をしている会社とは、契約上では外注・請負の形になっていることが多く、会社からはこの特殊健康診断の案内がないことが一般的です。
2017年度 塗装業でも加入が義務化されます。

有機溶剤は、人体への影響が大きいものです

過度に危険視することはありませんが、個人事業主や自営業の方々にとっては、自分の身体を守ってくれるのは自分だけです。
自分と、そして周囲の大切な方々のためにも、半年に1回、定期的にこの特殊健康診断を受けておきましょう。


特殊健康診断は、次の手順で受診することをおすすめします

  1. 作業で使用している、シンナーや塗料などの有機溶剤を含んでいるものに「どのような有機溶剤が使用されているのか」を確認します。
    わからない場合は購入元(製造元)に確認しましょう。
  2. 有機溶剤健康診断を実施している病院や施設を調べましょう。
    そして、その病院や施設にあらかじめ連絡をして、特殊健康診断を受けたいこと、使用している有機溶剤の種類を伝えます。
    病院や施設によっては、有機溶剤健康診断のすべてが実施できるとは限らないため、望む検査項目をうけることができるかを確認します。
  3. 特殊健康診断を受ける日時を決め、受診しましょう。
    ※特殊健康診断は、どこでもいつでもできるものではありません。必ず病院や施設へ事前連絡の上、確認してから受診してください。

特殊健康診断の項目

特殊健康診断では、実際にはこのような項目について検査をします。

必ず実施すべき項目
(1)業務の経歴の調査
(2) ・有機溶剤による健康障害の既往歴の調査
   ・有機溶剤による自覚症状及び他覚症状の既往歴の調査
   ・有機溶剤による既往の異常所見の有無の調査
   ・(4)の既往の検査結果の調査
(3)自覚症状または他覚症状の有無の検査
(4)尿中の有機溶剤の代謝物量の検査
(5)尿中の蛋白の有無の検査
(6)肝機能検査(GOT,GPT,γ-GTP)
(7)貧血検査(血色素量、赤血球数)
(8)眼底検査
医師が必要と認めたときに実施しなければならない項目
(9)作業条件の検査
(10)貧血検査
(11)肝機能検査
(12)腎機能検査(尿中の蛋白の有無の検査を除く。)
(13)神経内科学的検査

検査の項目は、作業で扱う有機溶剤が同じであれば、基本的に変わりません。 そのため、一度検査を受けた病院であれば、カルテとして記録が残りますので、同じ病院で検査を受け続けると、説明しなければならないことが少なくなります。 かかりつけ医になってもらったほうが、安心もできますね。